屋根裏のもの達

もう何度も引越しをしていると、要るもの要らないものを自然と選別し手放すことが多くなりますが 遠く離れた実家の屋根裏部屋にはそれでも何十年とずっと取ってあるものがあります。 母の手作りの洋服や祖母が仕立ててくれた七五三の着物 小学生に書いた詩集 初めてサンタクロースから貰ったクリスマスプレゼント おねだりして買って貰ったロケットのペンダント 自分で塗った人形や作ったステンドグラス 大学の卒業制作品 これらは要る要らないの選別には計れないもの達です。 また手にとってドキドキ、ワクワクするといったものでもありませんが自分の礎を作ったもの、そんな気がしてなりません。 そのものにはその時抱いた自分の心情、記憶に残る場面、物語があるはずです。 普段は見ることも殆ど無いけれど、見ることで情緒的に自分を見つめ直すこともできるのもの達。 断捨離でポイポイと捨てる前に、心の屋根裏に一旦置くこと、 いかがでしょうか。

器の仕立て

先日、黒土で茶器を作りました。 日頃は九谷の磁器粘土を使用していますが、うっすらと白い釉薬を上に掛けたくて基礎の土を黒にしました。 デザインのイメージは竹筒を上に積み上げることもできる茶器です。 松竹梅をレリーフにしたいと思いましたので、そのポイントだけを色つけして最後に白の釉薬で仕上げました。 サイズは写真で見ると大きさはわかりにくいですが、一碗の直径は20cmほどあります。 茶器にしては大きすぎますが、花器や鉢として使用するにもよいかと、茶器にも鉢にもなる大きさで仕立てることにしたのです。 松竹梅の柄はお正月でなくても通年使えますので、あると役に立ちます。 また、色も白の釉薬で仕上げると主張しない分、どの場面、空間でも使いやすいですね。

人分けの道、人分けの小道

二期倶楽部の総支配人、北山ひとみさんと初めてお会いした時に、わたくしの名刺をご覧になり「ガストン・バシュラールの空間の詩学ですね」とすぐにおっしゃられたのが嬉しくて思わず握手をしてしまいました。 ひとみさんはたくさんの本を読まれている方だと会話の端々で感じます。時折訪ねるひとみさんの運営されているギャラリー冊(さつ)には滅多に見ることのできない多くの本が在ります。 そんな北山ひとみさんが約5年前に書かれた本「人分けの小道」。 ひとみさんは「人分けの小道」のタイトルは、日々の生活、その人の立ち振る舞いや暮らしぶりの中から、いつしか”道”ができあがっているという古神道の言葉”人分けの道”に由来されたそうです。 ・・・そのような道は例えるならば自らの魂を探す過程とも言えます。私たちは一瞬一瞬、取り返せない大切な時を生き、そして、また大きな喜びの隣にいつも悲しみを持っているのです。・・・こうした魂を探す過程の中で日々の思考は、常に自身の生への問いへと繋がっています。そうした思考の繰り返しから、自ずと現れてきたこのささやかな道を「人分けの小道」とは呼べないでしょうか・・・。と。

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