菊に思いを寄せて

重陽の節句は江戸時代には五節句の一つに数えられ、中でも最も重要な節句として城中行事になっていましたが、現代の暮らしでは九月九日に飾り付けやお祭りをされることは珍しいことではないでしょうか。

また行事に用いる菊酒や被綿なども日常では見なくなりました。

先日、菊玉を作ろうとお花屋さんへ行くと、黄色や紫の色した大ぶりの菊ばかりで小菊の白色を見つけるのが大変でした。

まだ時期が早かったのでしょう。その日は花瓶に飾る数本の菊を買って帰りました。

その菊ですが、母方の祖父が山形人だったこともあり、秋になると食卓に菊のお浸しが上がり、子供の頃からよく食べていました。同級生に菊を食べる話をした時には、たいそう怪訝な目で見られたことを子供心に覚えています。

食していたその菊は薄紫色の美しい色をしている「もってのほか」という愛称がついていました。もちろんその愛称を知ったのは随分、歳を重ねてからにります。 その愛称の由来は”天皇家の御紋の菊の花を食べるとはもってのほか”からきたとか。

本当のところはわかりませんが日本人らしい好きな伝説です。

最初に菊の花を買ってから日が経ち、9月半ばを過ぎるとたくさんの菊が花屋さんに、食材コーナーに見かけるようになりました。

さて、菊玉を作りましょう。

毎年、どのような色のどのくらいの大きさの菊を手に入れらるかも愉しみになりますね。