二期倶楽部の総支配人、北山ひとみさんと初めてお会いした時に、わたくしの名刺をご覧になり「ガストン・バシュラールの空間の詩学ですね」とすぐにおっしゃられたのが嬉しくて思わず握手をしてしまいました。
ひとみさんはたくさんの本を読まれている方だと会話の端々で感じます。時折訪ねるひとみさんの運営されているギャラリー冊(さつ)には滅多に見ることのできない多くの本が在ります。
そんな北山ひとみさんが約5年前に書かれた本「人分けの小道」。
ひとみさんは「人分けの小道」のタイトルは、日々の生活、その人の立ち振る舞いや暮らしぶりの中から、いつしか”道”ができあがっているという古神道の言葉”人分けの道”に由来されたそうです。
・・・そのような道は例えるならば自らの魂を探す過程とも言えます。私たちは一瞬一瞬、取り返せない大切な時を生き、そして、また大きな喜びの隣にいつも悲しみを持っているのです。・・・こうした魂を探す過程の中で日々の思考は、常に自身の生への問いへと繋がっています。そうした思考の繰り返しから、自ずと現れてきたこのささやかな道を「人分けの小道」とは呼べないでしょうか・・・。と。
