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topophili

磁器の修復


「また買えばいい」 「まだ他にもある」

そんな思いで、つい壊したり破いたりしたものを簡単に手放したことはないでしょうか。

約30年前になりますが食器に魅せられるキッカケになったのはフランス製のベルナルドのユージェニーという柄のデミタスコーヒーカップ&ソーサーでした。

大切に使っていたのですが引越し後の開封時に落としてしまい、ソーサーは粉々になってカップの方は3つに割れ、しかも米粒ほどの欠片は見当たりません。

当時悲しみとショックでカップを接着したのですが、接着剤の数年の劣化ですっかり色が変色し、繋いでいることがくっきりわかってしまう、可哀想な有様になっていたのです。

そして今日、ずっと手がけたかったそのデミタスカップの修復を行いました。

まずはその劣化した接着剤を剥がし始めるところから開始し、作業を進めました。

もう今では廃盤で買うこともできないお気に入りの食器はこうして新たに、新品そっくりに生まれ変わることができたのです。

お陰様で想いでの品を使える喜びを噛み締めています。

もう少し腕を磨いて皆さまの白い食器程度はお直しできたら、と夢が広がります。


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