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  • 執筆者の写真topophili

香りを薫く

秋が深まり紅葉が進むと山々の樹々の葉はかさかさと音を立てて一気に葉を落としはじめます。するとその樹々の隙間から山の背、山の端が見え、夕刻が早くなった空は橙色に染まり大きく空を見れるようになります。

広くなった秋の空は清々しく、それでいて遠くどこまでも続いていくのを感じます。

家の中は湿度が少なくなり、窓をあけると優しい陽射しと共に自然から放たれる静の空気が流れてきます。 こんな時は部屋に香を焚きたくなります。秋は乾いた空気が香を焚くのに一年で最もよい時期ではないでしょうか。 畳の部屋、玄関、居間や洗面室、寝室、クローゼットと箇所に合わせて香を選び、1箇所ごと焚いていきます。クローゼットでは香を焚きながら衣替えの衣類を出し入れすると、気持ちも衣類も何だかすっきりとしてこれから向かう冬への備えが整ってくる気がして、

”さぁ、今年の冬はどのように過ごしましょう”そんなことを考える時を作ることができ、 この時期の香を焚くことを意識して行っています。

日々の節目で自分の好きな香を聞ぐ、四季の移り変わりを愉しめるのではないでしょか。




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