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  • 執筆者の写真topophili

土鍋とともに

先日、少し妙な形をしている土鍋を見つけ、不思議そうに見ていると店主がその土鍋の貴重さを話してくださいました。

その土鍋は鳥取の岩井窯の山本教行さんの作品で、伊賀の天然の土を使用しているそうです。

伊賀土も聴き慣れないものでしたが、何よりピント立っているウサギの耳のような形とこっくりと深みのあるクレームブリュレのような焼き加減の土鍋の内側がなんとも温かくて魅力的だったので衝動買いしました。

土鍋は使う前には仕込みをしておくことをご存知でしょうか。

私はこれまで米を炊くことは知っていたのですが、今回の土鍋さんは小麦粉を使用と書いてあるので、買い求めて、店主から渡された仕込みの手順の紙を見ながら、恐る恐る始めて見ました。

すると、どこからか小さな音楽が聴こえてくるのです。

目の前の土鍋に耳を近づけるとここから鳴っています。

あまりの可愛らしい音色に録画をしてみました。

手順の紙には土鍋を使ったら水につけずに、洗剤をさけて、洗ったら簡単に拭いて、よく乾かすこととありました。

実際やってみると使うたびに愛おしくなります。

冬の寒い夜に温かな土鍋に触れて、土鍋に育てられている自分を感じます。





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