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  • 執筆者の写真topophili

季節を飾る、想いを飾る

お茶の習いで掛け軸に触れることはありますが、何だか尊く、難しい言葉が書いてあり、

高価なものだと知れば近寄り難い存在でした。

昨年、父の持っていた床の間の掛け軸が床の間がなくなることで収まる場所が無くなり、父がお小遣いから買っていたと知ると無闇に破棄することもできず10本ほど我が家で引き受けることにしました。

窓の無い我が家の玄関に、季節の室礼を盛り、それに併せて掛け軸を選ぶことがその月の愉しさの一つとなり、父から思いがけずの貰い物で、新たな心の愉しさと空間の豊かさを得ました。

これまでのお茶の掛け軸とは異なり、我が家の趣向と室礼に沿う掛け軸は壁に窓を施したように季節を感じ、愉しく愛でる時間も持てます。

訪れる方にも「あら、春ね」と「秋ね」と少しでも季節の移り変わりをお伝えできるようで、観せる愉しさも加わります。

今月は梅の掛け軸の代わりに敬愛する画家の堀文子さんが100歳の時に描かれた白梅を掛けてみました。

お陰様で心と空間に元気が出ます。



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