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  • 執筆者の写真topophili

雛祭りへの仕立て

桃の節句、三月三日の雛祭りが過ぎ、春の陽射しを瞼に感じることが多くなりました。

わたくしの家では1ヶ月ほど前から玄関ホールに雛祭りの室礼を仕立てており、

終うのもひな祭りの1ヶ月後の四月三日頃にしています。

雛祭りの三月三日頃は梅の花はちらほら咲いておりますけれど桃や橘はまだまだ先です。

北国は三月でも大雪、四月でも名残り雪が降る日もありますので、桃の節句を感じるには縦長い日本ですと三ヶ月ほどの季節感の違いがあるのではないでしょうか。

冬季に縮んだ身体を健やかに動かし、肌で桃の節句を感じるようになるには雛祭りの前後二ヶ月の時間はちょうど良い準備期間のように思います。

その雛祭りの準備をしながら「春はもうそこまで来ていますよ。さ、身体の細胞も目覚めて、心も清々しく整えて参りましょう」と自分の内に声を掛けながら、雛祭りの飾りの一つ一つに込められた想いを感じ、桃の節句の室礼を仕立てていくことは、花咲く時期に合わせて自分仕立てにも繋がっている気が致します。


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